オフショア安価の旨味と潜在コストの痛み

あなたの企業はなぜオフショア委託をするのですか?
答えのほとんどは、「安いから」です。
「安価」は当初のオフショアブームが開始した時の狙いだったといわれす。この点は業界での共通認識でしょう。
オフショア事業の発展に従って、その目的も先進企業によって進化させられつつあります。まとめて見れば概ね下記が挙げられます。

①一括請負の安価
②短い納期要件の実現
③流動人材不足の緩和
④内部止水化への刺激、活性化
⑤海外進出の前準備または補足
⑥外部先進作法の学び

本文では、一番目の「安価」に視点おいて、オフショアコスト管理の氷山一角を覗いて見ます。一番目はほとんどのオフショア管理者、推進者の目の中で一番重要だから、でもあります。

経 営者がよく気になられることは、何よりも金額です。赤裸々で批判されるかもしれないが、ここでは、「品質、納期と宣言し追求することも、企業ファンドとた めだ」として見ています。まず企業資産の充足があってからの品質、納期、ないし社員の幸せ、社会責任だということです。
オフショアの開発単価が安い過去はあったが、近年以来、そのメリットは段階的に薄くなりました。なおその単価のメリットは予算段階で消されるような経営計 画になりがちのため、オフショア委託先に提案依頼する時、リスクをオフショア委託先に転嫁できるような進め方をとるしかない企業が多いです。
日本国内では近年、大型案件はほとんど入札制になりました。コストは既に決まっているのでその中で何とかする開発完成させる必要がある、という経営側の課題です。

その流れの中で、オフショア委託先を入札制同等な運用に引き込む作法が登場しました。規模、実力のある委託先を先に定め、提案金額を競争させ、安いほうに委託する、または複数社に委託し開発の中で競わせるなど、色々な作法が実在しています。

しかし、安価で見積もりを取って、委託したからと言って、コスト的に安心できると言って良いのでしょうか?さらに、複数社に委託し、競争させることによって、オフショア事業の成功につながるでしょうか?

あ る有名なオフショア委託先会社の責任者の話を思い出します。「日本企業は我々を競わせて安価を狙うことについては理解できるが、我々は損して良い企業では ありません。結果、コスト問題で追加するか、放棄するかのどたらかの選択肢に追い詰められます。」また、「価格競争を挑む客先は、最初から真のコストを見 積もる信用関係はないから、長続きのある客先ではないとして、一発芸しかできないような計画をするしかないでしょう。」という話がありました。その場面で は、筆者も客先の一人としていたから、実に耳の痛い話として受け取りました。

日本人はオフショア委託について、自分のお客様の身分に夢中す るのではなく、どうすれば2WINを実現できるかを真剣に考える必要があります。追加コストや撤退の交渉がされてから慌てて営むと、もう企業戦略としての 失敗になります。そうならないよう最初から下記のことを念頭に置いて物事を進めるよう、お薦めしたいと思います。

①この案件は、どれほどの規模があるのか、真剣にオフショア委託先候補と検討し合意する。
②この案件はいくらかかるか、データを、机に並べてオフショア委託先候補と一緒に計算し共通認識を達成させる。
③オフショア委託先業界のコスト•デッドラインを知り、自社の実情に合わせて、真摯に交渉する。
④追加発注するケースを見える化し、その基準通りに、互いに責任を持つことを合意する。
•規模の増加幅。
•大日程の変動幅。
•仕様変更の判定基準、無料幅。
⑤合意した規模、金額で各自責任を持つことを合意する。
⑥合意書を作り、印鑑を交わす。
⑦社内のマネジメント弱点、属性を見極め、委託側の無駄工数、遅延などにによる追加コストを予測し、財布を予算する。
⑧定期に進捗、品質をチェックし、コスト対策を施す。
⑨作業、管理プロセスを極力見える化、簡単化する。
⑩オフショア•マネジメントの精通者を活かす。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。